40代未経験で大学研究室の秘書になる(某国立大学の場合)

ライフ

もう遅いよって言いません。なぜなら私がなれたから。

案外よくあるパターンかと思ってます。

40,50代までバリバリとキャリアを積んできた人には関係のない話。

これは、子育てで一度仕事から離れ、数年後に社会復帰して、自分に出来ることを模索していったという小さな小さなストーリーです。

40代、自慢できるキャリアなし

半世紀近く生きているけどこれといって専門的な技術は持たず。情けないですな~💦

でも、出産して子育てをして…その都度、やるべき事を優先していたらこうなりました。

料理は得意ではないけど、まぁまぁ素早くは出来る。掃除も嫌いだけど、家はわりと綺麗にしている。

ごく一般的なアラフィフなのでは?と思っています。

こんなごくごく普通の私は数年前から某国立大学の研究室で秘書をしています。

40代半ばを過ぎて未経験で採用されました。

それまでに至るキャリアと言えば、派遣で短期・中期のパート事務を10数年。

家族や子供の都合に合わせて、半年から3年までの派遣期間のものを選んで働いてきました。

子育て終了間近で改めて働くことについて考えた

考えましたが、何もできないのが事実。一般事務しかやってこなかったから。

事務職といっても経理もできないし、ネイティブと仕事ができる英語力があるわけでもない。

私の場合、本当に何にも特化していなかったんです。

履歴書を書いたら、やたら会社名(派遣先)は多いけど内容は「事務」のみ。

その頃、世の中はすっかり「人生100年時代」を歌っていました。

同時に若い世代の転職ブーム。一つの会社で長く働かないのが当たり前の風潮に。

少子高齢化でみんなが働き続ける世の中になり始めていました。

派遣会社も今やアラフィフぐらいなら全然ウェルカムになっています。

この「派遣で働くこと」がウチのライフスタイルにはマッチして。

子育てをしながらパートで働き続けるためには、子どもの成長に合わせて働き方または働く先を変えられるフレキシブルさが最重要です。

派遣で柔軟に働いた10数年

それぞれの家庭に合った働き方があります。

我が家では金銭面より「柔軟に働けること」のほうが重要でした。

より自分の条件に合う仕事を選ぶためにも派遣会社は数社を利用していました。

【やり方はこの2つ↓】

①「はたらこねっと」で希望に合った仕事を見つけて、取り扱い先の派遣会社へ応募する

②いろいろな派遣会社のHPへ行き、お仕事検索をする

私の場合はほぼ①のパターンで、先に仕事を見つけてから派遣会社へ登録する流れでした。

数社に登録するとそれぞれの派遣会社のカラーも比べられてグッド👍

例えば…

PASONA(パソナ) 
業界最大手。扱っているお仕事の数も膨大です。
登録に出向くとどこのパソナも立派で綺麗なビルなので、やっぱ大手だな~と感じます。

テンプスタッフ
こちらも大手。老舗の派遣会社で信頼は厚い。
はたらこねっとへの掲載の仕方は少し分かりずらいので、HPで直接探すほうがよい。

ケイキャリアパートナーズ
川崎重工業が母体。小規模だが堅実。関西の大学に強い。

リクルートスタッフィング
泣く子も黙るリクルート。パソナやテンプとは少し変えた路線での求人掲載が多い。市内繁華街に強い。

マイナビスタッフ
ここ数年アップデートされ続けている印象。看護系や中高年の求人にもシフトしてきている。

大手には大手のパワーがあり、小規模には大手にないケアがあります。

派遣登録はタダなので(逆にお土産もらえたりすることも)登録しておくのをオススメ。

そう友人に話すと「今さら面接ムリ」とか「エクセル使えなからテスト受けられない」とか言います。

でも、私も普通の格好をして行って、ありのままの自分で面接を受けたし、初めの頃のPCテストはメタメタだったと思う。

大丈夫なんですよ、現状の自分に合ったお仕事しか紹介されないから。

逆に言えば、出来ないのに理想が高すぎると希望の仕事には付けません。それは派遣に限らず。

大学秘書への入り口も派遣から

これらのうち、現在の秘書業務へと繋げてくれたのはケイキャリアパートナーズでした。

はたらこねっとで「期間10ヵ月、1日6時間、未経験OK」という研究室事務職を見つけメールしました。

すぐに返信があり、2.3質問をされ、話が進みそうになった時点でTELがありました。

その際にこちらも気になっていたことを全て聞いて、不安を解消。

初めての大学秘書ですからね。一般事務じゃなくて「秘書」って付いている未知の世界🙄

なんで大学秘書がよかったのか?

大学ってたいてい少し郊外にあったり、敷地内に緑が溢れていたりして、環境がのびのびしていませんか?

学生さんが学ぶ場所ですからね、ゴミゴミしていたらダメでしょう。

家の近所にあるキャンパスも広々として明るく、いつかはこんなところで働きたいな~と思っていました。

けれど同時に「いい年で経験もないしムリだろうけど」とも思っていましたね。

ケイキャリアパートナーズとの話が進み、研究室に見学にいくことになりました。

頭の良さそうな教授たちを前に自分の履歴を説明する時、内心「なんて取り柄のないキャリアだろう」と半ば絶望しながら話したのを覚えています。

結果、ご縁があって見事採用に🎉 何がいいかは分からない。

キャリアがあって自信満々!の強い態度じゃなかったのが幸いしたのかも。

採用された後で派遣の営業さんに聞いた話では、研究室に見学に行くことはほぼ採用決定を意味することだそうです。

研究室秘書の仕事内容

ここからは私の勤務する某国立大学での例。私学はまた違うでしょう。

大学の研究室と言うのは、学生の授業とは別で大学院よりさらに上の人が集まって「予算をもらって研究のみ」をしている場所なんです。

企業ではないので営利を追求するでもなく、日々純粋に研究のみに没頭している人が集う場所。

多くは「教授、准教授、助教、数人の研究員、博士課程の学生たち」で構成されていて、秘書は研究室運営に付随するほぼ全ての事務作業をします。

PCワークが大半で、メール対応、来客対応、予算管理、スケジュール管理、物品購入、旅費の精算、などなど。何でも屋さんかな😁

在籍する教員に外国人がいれば、やり取りは英語になります。

私も焦るばかりで全く進歩しないけど、なんとか英語で対応しています。

派遣で入って2つ研究室を経験した後、大学の直接雇用になりました。

引き続き派遣のままでいる事もできたし、契約期間が終了すればそのまま円満に辞める事もできました。

派遣でやるメリットはそういった柔軟さ。あと、時給や有休も直接雇用と変わりなかったですね。

自分はもう子どもの都合で仕事を変えることもないので、期間の長い直雇用へとシフトしました。

直雇用になると任期は5年。その後、6か月のクーリングオフ(一旦退職)を挟み、戻りたい人はまた秘書に戻る。

研究室によっては秘書1人のところもあるし、うちのような大きい研究室だと秘書は3人いる。

複数でやるところはその他の秘書と上手くやらないと辛くなります。

任期の5年を待たず途中で辞める人のほとんどは、秘書同士での相性の悪さが原因かと。

良いところと悪いところ

研究室秘書をしていて、いいなぁと思うところは時間に追われないところ

もちろん出勤・退勤時間は打刻するけれど、それ以外の時間は自分の自由にできます。

管理(監視)されていないと言うか。

また、企業と違い提出物の期限がかなり先のことが多いため、即回答とか即提出!という仕事はあまりありません。

時間や〆切に追われず、自分でペースを作って進めることが一番のメリットかな✨

お昼も都合によって時間をずらしたり、途中で買い物に行ったり…やるべき事をやっていたら基本、自由です。

テレワークも導入されているし有休も取りやすいし、働きやすいホワイト職場と言えそう。

反対に悪いところは。。。なんだろう?

1年もすれば慣れてルーティンに飽きてきます。それは一般企業の事務でも同じかな。

あと、長く研究室にいるとみんなが(甘えて😅)頼ってくるため想定外の仕事も増え、お給料は変わらないのになんだか忙しい、といった状況になりがち。

そこで「忙しい!割に合わない」と考える人は辞めてしまいます。

悪いところがあっても教授なりに相談する機会は十分あるし、そうやって直接ボスと話せる環境なのは素晴らしいと思う。

ハードルは高くない

以上、40代未経験から大学秘書になり現在も続けている自分が、どんな道筋でここまで来たかを書きました。

ある程度の年齢でトライするなら、一通りの事務処理はできる方がいい。もちろん。

敬語やビジネスメールは必須ですが、そもそも秘書になりたいと思う人はそこは心配ないですよね👍

秘書検定とか、TOEICとか、まぁ資格もないよりはあった方がいいのかも?

でも、何もなくても大丈夫。

それよりも、人との協調性・調整力が高いとか、柔軟であるとか、そういった人間力の方が求められます。

スキルは日々の業務で自然と付いてくるので心配ないし、周囲もそこはそんなに望んでいない。

温厚で、頼もしく、気配りのできる秘書さんが愛されるよう😘

ハードルは高くないんです。もし躊躇しているなら、一度トライしてみてほしい。

自分の子どものような若い学生さんたちと接することで、いつしか「みんなの役に立てて嬉しい」という気持ちにもなれますよ。

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